型枠設計

鋼製曲面型枠(PC壁)現場名:広州市花都区文化センターⅡ

現場名 中国広州市花都区文化センター

 

■2010年07月 モックアップ作成に向けて

■2010年7月中 モックアップ対象部位の選定
モックアップ作成は上海にあるゼネコン、上海建工集団が担当することになった。モックアップ作成の目的は、本工事の中国国内での「実現可能性の検証」であることから、モックアップの対象とされる部位について製作が最も難しいと思われる曲率の一番大きなものが選定されている。難度の高いプレキャストコンクリート製作とそれを組み込んだプレストレストを中国国内で行って検証しようというものだ。
プレキャスト製品については、建築物全体と比較したモックアップ部位の位置関係、そして対象プレキャスト製品と型枠との関係がわかるように映像にまとめてみた。(下のyoutube映像)

 

そして、下の図がモックアップ型枠参考図面。

 

■2010年7月下旬 PCモックアップ製作事前会議
打ち合わせは上海市内にある上海建工関連会社事務所にて行った。協力関係にある上海の型枠製作会社(上海庄辰机械有限公司)の方々も一緒に打ち合わせ会議に出席してもらったが、製作スケジュールが合わず外部発注は断念して上海建工の子会社で型枠を製作することになった。型枠設計も再度先方で行い型枠製作完了までほぼ二週間のタイムリミット。どうやって。。

 

■2010年8月中旬 PCモックアップ型枠ダブルチェック
SDGさんから上海建工側で設計された型枠のダブルチェックを依頼された。今回の製品は三次元設計(3Dモデル作成)を前提としているのでデータも3Dデータで預かる。使用CADはデータフォーマットからSolidWorksとわかる。建築業界でこのCADを利用しているのを初めて知った。図面(3Dモデル)は掲載許可を取っていないのでアップできないが、短期間でよく仕上げていると感心した。ただ、一番肝心な基本モデル(ベースモデル)の設定が違っており、これは致命的な相違であると報告させていただいた。モックアップ用途と限定して考えたら全く問題にならないが、「実現可能性の検証」の観点からは大きな問題点になると感じた。これを解決する方法はひとつ。基本モデル(ベースモデル)を最上流(今回の場合はSDGさん)側で作成して、これを絶対モデルとして取り扱うこと。このことについては後日弊社からの提案としてSDG渡辺さんにお伝えさせていただいた。提案内容はこちら。また、このような手法をとることによって、今後建築物にも採用されるであろうNURBSモデルのような図面化できない(二次元表記困難な)形状製品の製作も可能になると思われる。

 

■2010年9月 PCモックアップ完成
SDGさんから上海建工敷地内にモックアップ完成との報告があり。しかしながらプロジェクトそのものは進展せずペンディング状態に。現在に至る。

 

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